アメリカにおける保守主義の誕生とアイン・ランドの交点
URI | http://harp.lib.hiroshima-u.ac.jp/fcu/metadata/10462 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
File |
toshi01fujimori.pdf
( 877.0 KB )
Open Date
:2012-09-12
|
||||||
Title |
アメリカにおける保守主義の誕生とアイン・ランドの交点
|
||||||
Title Alternative |
Early Ayn Rand and American Conservatism
|
||||||
Author |
|
||||||
Subject |
保守主義
リベラリズム
ニューディール
古典的自由主義
個人主義
conservatism
liberalism
New Deal
classical liberalism
individualism
|
||||||
Abstract |
筆者の目的は,ユダヤ系ロシア系アメリカ人作家・思想家であるアイン・ランドの思想の特異性(可能性と危険)を明らかにすることにある.そのためには,アメリカの保守主義とアイン・ランドの関わりを整理・確認しておく必要がある.本論は,その作業の前半部分にあたる.アメリカ合衆国の政治理念は「自由主義」しかないということは,アメリカの政治思想研究の前提である.アメリカにおいて,いまだかつて,自由主義に真に対抗する意味での「保守党」なる政党が創立されたことはない.アメリカにおいて「保守主義」なる政治思想が意識され,政治運動として結実したのは,1930年代大不況期のニューディール(New Deal)政策の社会主義的,統制経済的政策がアメリカ国民にもたらしたアメリカ精神の変質(劣化?)と,冷戦期のソ連の台頭に対する危機感からであった.ソ連から亡命したアイン・ランドは,プロパガンダによる「希望の国」ソ連ではない実像のソ連を知っていたので,彼女の作品が,反ニューディール,反共的なものであったのは当然であり,アメリカの保守言論陣営は,彼女の作品が発するアメリカ的価値観や自由放任資本主義に対する祝福を大いに歓迎した.しかし,それも彼女の最大の作品『肩をすくめるアトラス』が出版されるまでのことだった.彼女の思想は,アメリカの保守主義が包括できない要素を含んでいた. |
||||||
Journal Title |
都市経営 : 福山市立大学都市経営学部紀要 = Urban Management : Bulletin of the Faculty of Urban Management, Fukuyama City University
|
||||||
Volume |
1
|
||||||
Spage |
5
|
||||||
Epage |
20
|
||||||
Published Date |
2012-03-15
|
||||||
Publisher |
福山市立大学都市経営学部
|
||||||
ISSN |
2186-862X
|
||||||
NCID |
AA12564315
|
||||||
Self DOI | |||||||
Language |
jpn
|
||||||
NIIType |
Departmental Bulletin Paper
|
||||||
Text Version |
出版社版
|
||||||
Old URI | |||||||
Set |
fcu
|