ナイチンゲールから影響を受けた4人の日本人― その1 石黒忠悳と佐伯理一郎 ―

URI http://harp.lib.hiroshima-u.ac.jp/hbg/metadata/12022
File
Title
ナイチンゲールから影響を受けた4人の日本人― その1 石黒忠悳と佐伯理一郎 ―
Author
氏名 佐々木 秀美
ヨミ ササキ ヒデミ
別名 Sasaki Hidemi
Subject
ナイチンゲール
石黒忠悳
佐伯理一郎
医学教育
看護教育
Abstract

論文要旨 本論は,ナイチンゲールに面会したとされる石黒忠悳(ただのり)・佐伯理一郎の生涯と明治期医学教育の歴史的経緯の中で概観しつつ,彼らがナイチンゲールから受けた影響について検討を加えたものである。
 石黒は,明治維新という騒乱期にあって,日本の医学の向上と軍医制度の改革と同時に日本赤十字社社長として陸軍に女性による看護を導入した。彼は国際赤十字の基になっているナイチンゲールの人道主義・博愛主義的な考えに影響を受けた日本赤十字社の基本思想とナイチンゲールへの尊敬の念が“ナイチンゲール・石黒記念碑”
の贈呈と功労のあった看護師たちにその栄誉を与えようとしたことにつながったと考えられる。
 佐伯は,ナイチンゲールの管理能力と科学的な看護について強い関心を抱くと同時に,京都看病婦学校の運営・管理に参画しつつ,彼女のキリスト教的愛の精神を看護教育に生かそうとした。しかしながら,佐伯は医学にとって看護の重要性とその活動の有効性を認めていたであろうが,学問としての未成熟な段階にあって看護学の独自性とその専門領域としての賢察までには届き得なかった。両者ともに明治維新の波濤の時代にあって医師として,日本の医学の向上の中で,看護を必要不可欠なものとして考え,看護教育の発展に尽力したことは紛れもない事実である。ナイチンゲールからの影響という点において彼らが,それぞれの生涯のある一地点において,医師として己が感じる意思のままに,自己の理想を貫きとおした人物たちであったということであろう。

Journal Title
看護学統合研究
Volume
15
Issue
1
Spage
15
Epage
46
Published Date
2013-9-30
Publisher
広島文化学園大学看護学部
ISSN
1346-0692
NCID
AA11499896
Language
jpn
NIIType
Departmental Bulletin Paper
Text Version
出版社版
Set
hbg