養護から教育の視点へ―ある養護教諭の実践を通して─

URI http://harp.lib.hiroshima-u.ac.jp/hbg/metadata/12047
File
Title
養護から教育の視点へ―ある養護教諭の実践を通して─
Author
氏名 山本 洋瑚
ヨミ ヤマモト ヨウコ
別名 Yamamoto Yoko
Subject
学校病理 カウンセラー 教育的タクト リーダーシップ 養護教諭のアイデンティティ
Abstract

 本論は,ある養護教諭の実践例を通して,養護教諭の教育的なアドバイスを「教育的タクト」と捉え,養護教諭に不可欠なものとして位置づけた上で,養護教諭の「教育的タクト」は養成できるかどうかについて考察し,その上で養護教諭の在り方について示唆する研究である。
 まず,養護教諭の役割について歴史的に概観し,養護教諭に求められる役割を三期に区分する。それぞれの期に求められる養護教諭の役割は,「看護婦」から「教師」へ,そして「カウンセラー」へと時代によって変容する。また,その区分を教育学の立場から考察すると,時代背景や教育事象の変化は,そのまま養護教諭のアイデンティ
ティの変化にもなっていることが明らかとなる。そのように養護教諭のアイデンティティが変遷していった1960年代から2000年代に,一貫して教育的なアドバイスで児童生徒を指導したある養護教諭の実践例を考察すると,「老婆心」や「リーダーシップ」など教育的な視点で指導していることが特徴的である。本論では,その養護教諭の教育的な視点を「教育的タクト」として位置づけ,教師には不可欠なものとして,その意義や必要性について考察する。さらに,生来的と言われる「教育的タクト」は養成できるかどうか,また養成できるとすれば,どのような方法があるかについても検討する。それらを踏まえた上で,時代背景や教育事象の変化に左右されない養護教諭の在り方について提示する。

Journal Title
看護学統合研究
Volume
15
Issue
2
Spage
1
Epage
15
Published Date
20140331
Publisher
広島文化学園大学看護学部
ISSN
1346-0692
NCID
AA11499896
Language
jpn
NIIType
Departmental Bulletin Paper
Text Version
出版社版
Set
hbg