「ふれあい広場」の誕生-呉市三条地区の事例-

URI http://harp.lib.hiroshima-u.ac.jp/hbg/metadata/12397
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タイトル
「ふれあい広場」の誕生-呉市三条地区の事例-
別タイトル
The Birth of “Fureai Hiroba”~Case Study of the Sanjo District of the City of Kure~
著者
氏名 大藤 文夫
ヨミ オオトウ フミオ
別名 Fumio OOTOU
キーワード
広場
ふれあい
住民参加
担い手づくり
抄録

 現在、呉市三条地区では「ふれあい広場三条」(以下、ふれあい広場と略記)という特色ある取り組みがなされている。「広場」とは多くの人が集まる公共の場所である。そこで提供されるものは誰もが利用してよいというのが、公共の意味である。多くの人とは、単に量が多いということだけでなく、様々な人が利用するという意味である。そして「ふれあい」とは、そこで提供されるものがふれあいという人間関係だということである。このようにして、三条地区では、ふれあい広場とは子どもから大人、高齢者まで、みんながふれあう場所という意味で使われている。ふれあい広場では常設の広場、教室(講座)、イベントを行っている。それらはふれあいをつくり出す手段である。
 このようなふれあい(人間関係)づくりのほか、活動の企画・運営への住民参加というのがふれあい広場のもう一つの特徴である。昨今の無縁社会化、あるいは協働といった趨勢を含みこんだ地域活動に期待される像といえる。
 担い手であるボランティアは、立ち上げのリーダーたちを中心にして、声かけで集めた住民である。よってボランティアと呼び合っているが、いわゆる地縁関係を度外視したアソシエーショナルな集まりというより、地縁における面識関係のなかで集まった人たちであり、地域活動の縁で声をかけられた人が多い。また70歳代が多い。
 このような地域活動の担い手が、地縁関係から出てくることは多々ある。自治会などの地縁団体が直接に活動を行う場合もあれば、別の組織が生まれ、それを地縁団体が支援するという場合もある。ふれあい広場は後者に当てはまる。また同時に、その担い手が地縁ストックを充実させるという可能性をそこに見ることができる。

掲載雑誌名
広島文化学園大学ネットワーク社会研究センター研究年報=Journal of Hiroshima Bunka Gakuen University Center for Networking Society
12
1
開始ページ
49
終了ページ
60
出版年月日
20161201
出版者
広島文化学園大学ネットワーク社会研究センター(Hiroshima Bunka Gakuen University Center for Networking Society)
本文作成日付
2016-12
ISSN
21854777
本文言語
日本語
資料タイプ
紀要論文
著者版フラグ
出版社版
区分
hbg