遊ぶことの論理 : D.W.Winnicottの “Playing and Reality” の読解
URI | http://harp.lib.hiroshima-u.ac.jp/hirokoku-u/metadata/12250 | ||||||
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File |
Vol.13_4.pdf
( 586.0 KB )
Open Date
:2015-10-27
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Title |
遊ぶことの論理 : D.W.Winnicottの “Playing and Reality” の読解
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Title Alternative |
The logic of the playing : The interpretation of "playing and reality" by D.W.winnicott
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Author |
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Subject |
遊ぶこと
ウィニコット
二重の現実性
弁証法
主体
playing
D.W.Winnicott
double reality
dialectic
subject
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Abstract |
本論はD.W.Winnicottの遊ぶことの理論を描き出す試みである。まず,乳房には主体からの自発的な母親への関わりと,それに応える母親との出会いがある。この出会いは,主観的な対象と客観的な対象の間のずれを潜在的に抱えている。そのずれは原初の“自分でない”対象である以降対象の発生によって顕わになる。遊ぶことの素材は観外的な現実性を帯び,主体にとって異物となる。それゆえ遊ぶことで,主体は内的な現実性に入りつつも外的な現実性をも維持する,二重の現実性を生きる。さらに遊ぶことの不確かさが全能感的な主性を剥いでいき,対象の現実的な操作を可能にしていく。以上から遊ぶことを,内的な現実性と外的な現実性の間を揺らぐ,弁証法的な運動として捉えた。さらに,主体が遊ぶことに夢中になることで,主体はむしろ遊ぶことに委ね,遊ぶことが主体となる。遊ぶことが現実よりも先行し,現実を創っていく非人称的な場となるのである。 |
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Journal Title |
広島国際大学心理臨床センター紀要
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Issue |
13
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Spage |
29
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Epage |
38
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Published Date |
2015-03-20
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Publisher |
広島国際大学心理臨床センター
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ISSN |
1348-2092
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NCID |
AA12125734
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Language | |||||||
NIIType |
Departmental Bulletin Paper
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Text Version |
出版社版
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Sort Key |
04
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Old URI | |||||||
Set |
hirokoku-u
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