要約：臨床工学技士国家試験の合格率向上への取り組みのーつとして、ICT学習システムの構築にむけて学習システムを試作し、評価を行った。学習システムに取り入れた分野は、学習者が苦手意識を持つ機械工学の分野である。スマートフォン等で専用のマーカーを読み込むことで、「博士くん」（AR 技術を利用）が登場する。これは学習意欲を維持することを目的とした3D キャラクターである。次いで問題の解説、関連する例題が学習できるようオンラインによる動画解説が開始される。システムの評価では、「博士くん」を必須と感じることは少ない、
動画解説の効果は非常に大きい（P＝ 1.2E*15）、例題の効果は非常に大きい（P＝ 3.8E*15）、動画解説が希望される分野は、計算・理解が重要視される分野が強く望まれている（P＝3.2E*5）、という結果であった。本学習システムは、本学の臨床工学技士国家試験合格率を上げる糸口となる可能性が示唆された。