1992年の「精神薄弱」用語問題: 議論1・『発達障害研究』(日本精神薄弱研究協会)1992年第14巻第1号を中心に

URI http://harp.lib.hiroshima-u.ac.jp/hirokoku-u/metadata/12530
File
Title
1992年の「精神薄弱」用語問題: 議論1・『発達障害研究』(日本精神薄弱研究協会)1992年第14巻第1号を中心に
Title Alternative
Argument About the Terminology Problem of "Mental Deficiency" in 1992.
Author
氏名 鶴田 一郎
ヨミ ツルタ イチロウ
別名 Ichiro TSURUTA
Abstract

要旨:知的ハンディキャップを持つ人を、どう呼称するかは、現在に至るまで議論が途絶(とだ)えることが無い。それは、どのような「用語」を用いても変わらない。本研究では、筆者の師である伊藤隆二(いとうりゅうじ)教授が提唱している「『障害児』から『啓発児(けいはつじ)』へ」の思想を研究の出発点とする。近江(おうみ)学園の創立者・糸賀一雄(いとがかずお)氏は「この子らを世の光に」と言われたが、伊藤教授は、それを更(さら)に進めて「この子らは世の光なり」と主張される。なぜ「この子らは世の光なり」なのか、また、なぜ「障害児」ではなく「啓発児」なのか、ということを本研究は解(と)き明(あ)かしたい。その際、1992年に特に集中した「精神薄弱(せいしんはくじゃく)」用語問題に関する議論を中心に考察を進めるのだが、今回は、1992年の日本精神薄弱研究協会『発達障害研究』第14巻第1号「特集『精神薄弱』用語問題を考える」に焦点を当てて検討を進めた。なお、その前提として、1992年の「精神薄弱」用語問題の議論に先立つ前年(1991年7月7日)の日本精神薄弱研究協会第26回研究大会(日本福祉大学)におけるシンポジウム「『精神薄弱』の呼称・用語および概念の再検討」も視野に入れ考察した。その結果、医学・心理学・教育学・福祉学・法学といった各学問分野からの議論のみならず、当事者や保護者の視点も加味され、検討が続けられたことが分かった。これらの検討が1992年7月24日の「日本精神薄弱研究協会」の評議員会及(およ)び総会において「日本発達障害学会」と改称することの決定に繋(つな)がっている。ただ「精神薄弱」という言葉は除去されたが、「発達障害」という言葉は残った。つまり「障害(しょうがい)」という言葉は残った。

Journal Title
広島国際大学 教職教室 教育論叢
Issue
12
Spage
3
Epage
15
Published Date
2020年12月
Publisher
広島国際大学 教職教室
ISSN
1884-9482
Language
jpn
NIIType
Departmental Bulletin Paper
Text Version
出版社版
Sort Key
002
Set
hirokoku-u