The Filipino Community in Downtown Nagoya : Local and International Networking

URI http://harp.lib.hiroshima-u.ac.jp/hkg/metadata/811
File
Title
The Filipino Community in Downtown Nagoya : Local and International Networking
Title Alternative
国内外に広がる移民ネットワーク : 名古屋市のフィリピンコミュニティを事例として
Author
氏名 Takahata Sachi
ヨミ タカハタ サチ
別名 高畑 幸
Subject
在日フィリピン人
移民ネットワーク
移住労働者
Abstract

This paper aims to reconsider the mechanism of local as well as international networking of the Filipino community in the city of Nagoya, which holds the second largest Filipino population among Japan’s cities. What is striking about the Filipinos is that while confronting and handling various internal social problems stemming from legal vulnerabilities, they also give due importance to harmonious co-existence with the various groups in the local community. Their extraordinary organizational skills result in the establishment of friendly relationships with local Japanese organizations in the area, impressing even the most conservative members of the local community. Furthermore, their networking experiences with other overseas Filipino groups help them organize/formalize as well as extend support to migrant groups of other nationalities as well. Through a closer look at the Filipino community in downtown Nagoya, I will discuss the social mechanisms that enable its survival, local/international networking and inter-ethnic relationship.

本稿は、西日本最大のフィリピン人人口を抱える自治体である名古屋市内に事務所を置き約200名の会員を持つフィリピンコミュニティを事例として、移民グループによる国内外のネットワーク形成のメカニズム明らかにすることを目的としている。このコミュニティは在日フィリピン人自身が運営するボランティア組織で、経済的基盤は何もない。しかし、彼らは会員同士の相互扶助(在留資格申請のサポート、ドメスティクバイオレンス被害者への一時避難所の提供など)に加えて、コミュニティとしては地元の日本人社会と調和的な関係を保つことを重視し、積極的に地元の地域行事に参加している。これは、移民コミュニティそのものが自らを組織化することができ、その上で地元住民組織と集団間の交流や「共生」ができるという事例であろう。さらには、フィリピンコミュニティのリーダーは、在名古屋で他国出身の移民たちに対して組織づくりの指導をしている。例えば、名古屋にはアフリカ系移民の組織ができ事務所を構えているが、その設立当初は、フィリピンコミュニティのリーダーが組織化や事務所の賃貸契約、会員の問題解決のノウハウを教えていた。このようなフィリピンコミュニティの卓越した組織力や移民特有の問題を解決する能力を支えるのが、アジア太平洋地域に広がるフィリピン人移住労働者支援団体のネットワークである。その拠点のひとつが香港にあり、そこではカトリック教会のネットワークを通じてフィリピンから香港へ社会福祉の専門教育を受けた人材が派遣されている。香港では、彼らは現地にいるフィリピン人をはじめインドネシア人、タイ人などの家事労働者の支援をしているが、年に数回はフィリピン人スタッフのひとりが香港から日本へ来て、日本各地のフィリピンコミュニティで組織化や事務所運営の指導をしている。名古屋の事例から、移民同士の相互扶助を組織化しその活動を続けていくには、日本国内のフィリピン人移民ネットワークと国際的なフィリピン人移住労働者のネットワークが相補的に機能していることが目に見える。換言すれば、1970年代から積極的に海外就労者を送出してきたフィリピンが、海外在住者の生活を安定させる装置として作り上げてきたカトリック教会ネットワークや相互扶助組織やそのノウハウが、アジア各地で他国出身の移民にも伝えられ利用されている事例とも言えよう。

Journal Title
現代社会学
Issue
8
Spage
73
Epage
83
Published Date
2007
Publisher
広島国際学院大学現代社会学部
ISSN
1345-3289
NCID
AA11439362
Language
eng
NIIType
Departmental Bulletin Paper
Text Version
出版社版
Old URI
Set
hkg