西日本で採取した土・腐葉土・枯葉中の放射性セシウム濃度

URI http://harp.lib.hiroshima-u.ac.jp/pu-hiroshima/metadata/12382
File
Title
西日本で採取した土・腐葉土・枯葉中の放射性セシウム濃度
Title Alternative
Radioactive cesium concentrations in soil,leaf mold and dead leaf sampled in Western Japan
Author
氏名 加藤 一生
ヨミ カトウ カズオ
別名
氏名 永吉 竜太郎
ヨミ ナガヨシ タツタロウ
別名
Subject
福島第一原発事故
土壌
枯葉
腐葉土
放射性セシウム
Abstract

福島第一原発(FDNPP)事故で放出された放射性Csによって西日本の土,腐葉土,枯葉がどのように汚染しているのかを明らかにする上で役立つ情報を得るために,それらの試料を採取しCsを化学分離して乾燥試料中の放射性Csの濃度を測定した。Cs 試料からのγ線は15 cmの鉛で遮蔽された中のGe半導体検出器を用いて測定した。広島県東北部の山間部と山口県防府市の畑で採取した土の137Cs濃度はそれぞれ7 Bq/kgと11 ~ 12 Bq/kgと高かったが,134Cs濃度は137Cs濃度よりも低く,1 Bq/kg以下であった。(以下,濃度は2011 年3 月31日に崩壊補正して示す。)山口県の瀬戸内海に近い場所で採取された庭土の134Cs濃度は0.5Bq/kg以下であった。2014 年1 月に北九州市の森の中,標高43mで採取された表面土壌(深さ0 ~ 5 cm)で137Csが24.3 ± 1.2 Bq/kg,134Csが1.8± 0.6 Bq/kgであった。この134Cs濃度は本研究で測定した土壌試料の134Cs濃度の中で最も高かった。兵庫県,岡山県,広島県の標高300 m以上の舗装道路上,その側溝および駐車場の側溝で2014年2月以降に採取した腐葉土の134Cs濃度は 1.2 ~ 2.8 Bq/kgと高く,含まれている放射性Csの多くの部分がFDNPP事故由来と考えられる。一方,山口県の南海岸沿いと福岡県北部の標高78 mの舗装道路上で2014 年2月以降に採取した腐葉土中の134Cs濃度は0.2 ~ 1.0 Bq/kgと低かった。2013 年12月に広島県東北山間部で採取した紅葉の落ち葉の134Cs濃度は同時期に山口県の標高が低い2 か所で採取した紅葉の落ち葉の濃度よりも高かった。2012 年5月に広島県東北部の山間部で採取したコナラと翌檜の落ち葉の134Cs濃度は0.83 ± 0.16 Bq/kg と 0.62 ± 0.12 Bq/kgであり,134Cs/137Cs放射能比は1に近かった。しかし,2013 年5月に同じ森で採取した落ち葉の134Csは0.1~0.2 Bq/kg と低かった。一方,2013年と2014年でも山口県北部,徳島県東部そして佐賀県南西部で採取した落ち葉試料は134Cs濃度が0.5 ~ 0.7 Bq/kgと2012 年5月の広島県山間部で採取した落ち葉の濃度に近いものもあった。このように,Csを化学分離しγ線測定を行うことによって西日本で採取した土,腐葉土そして枯葉の134Cs濃度を測定することができ,FDNPP事故で放出された放射性Csによって西日本の環境がどのように汚染しているのかを明らかにする上で役立つ情報が得られた。

Journal Title
県立広島大学生命環境学術誌
Volume
8
Spage
47
Epage
62
Published Date
2016-3-31
Publisher
県立広島大学
ISSN
1883-650X
NCID
AA1242877X
Language
jpn
NIIType
Departmental Bulletin Paper
Text Version
著者版
Set
pu-hiroshima